屋根材を、傷つけずに
取り外すことが難しい
雨や風から住まいを守るために、屋根材は下地へしっかりと固定する必要があります。
今までの屋根材は、専用の釘などで屋根材を直接、屋根下地に固定する構造が一般的でした。
そのため、屋根材を傷つけずに取り外すことは、非常に難しい作業になります。
「葺き替え」で
廃棄処分する屋根から、
「葺き直し」で
使い続ける屋根へ。
屋根は、屋根材だけでできているわけではありません。
屋根材を支える固定部材や防水部材、下葺き材、下地など、
複数の部材によって一つの屋根が構成されています。
屋根材タイルーフ
固定部材ストッパー金具
固定部材専用ビス
防水部材ジョイント板
防水部材ケラバ板金
防水部材EPDMシーラー
下葺き材
下地
屋根材が長持ちしても、
屋根を構成するすべての部材が、
同じだけ長持ちするわけではありません。
それぞれの部材は、素材も役割も異なります。
そのため、耐久性の高い屋根材がまだ使える状態でも、
他の部材は更新が必要になることがあります。
特に下葺き材は屋根材の下に施工されているため、
更新するには、その上にある屋根材を
一度取り外す必要があります。
QUESTION
瓦のような耐久性の高い屋根材なら、
取り外してもう一度使えばいいのでは?
実は、それほど簡単ではありません。
今までの屋根は、「葺き替える」ことが常識でした。
そのため、取り外すこと、元の位置に戻すこと、
端部を再施工することまで考えて設計されていなかったからです。
雨や風から住まいを守るために、屋根材は下地へしっかりと固定する必要があります。
今までの屋根材は、専用の釘などで屋根材を直接、屋根下地に固定する構造が一般的でした。
そのため、屋根材を傷つけずに取り外すことは、非常に難しい作業になります。
今までの屋根材は、屋根形状に合わせて加工して施工するため、屋根端部では一枚ごとに形状が異なります。
そのため、屋根端部の屋根材を取り外したとしても、元の位置に再施工することは非常に難しい作業でした。
※ 葺き直す場合は、「屋根面・左右・段数」などをナンバリングし、一枚ごとの位置をアドレス管理する必要があります。
屋根端部を再施工するのは、
完成したジグソーパズルを一度ばらし、
もう一度組み直すような作業です。
棟・ケラバ・谷などの屋根端部は、雨仕舞いや固定性能を確保するため、接着剤やシーリング、漆喰などを用いて納める場合があります。
これは、雨や風から住まいを守るための合理的な納まりです。
しかし、将来の取り外しや再施工を前提とした構造ではありません。
その典型的な例が、和瓦の棟です。
棟部は、葺き土、南蛮漆喰、モルタルなどを用いて、のし瓦、冠瓦、桟瓦などを固めて固定しています。
そのため、屋根材を再利用できる状態で取り外すことは、非常に難しい作業になります。
屋根材を再利用することは、技術的には可能です。
しかし、取り外し、選別、保管、管理、再施工には多くの手間とコストがかかり、すべての屋根材を再利用できるわけでもありません。
そのため一般住宅では、まだ使える屋根材があっても、経済面や品質面を考えると、新しい屋根材へ「葺き替える」ことのメリットが大きい。
つまり、今までの屋根材においては、
「葺き替える」ことが合理的なのです。
磁器素材の高耐久性を活かし、
「葺き替え」から
「葺き直し」へ。
タイルーフは、
再利用を前提に、
屋根材と屋根システムの
両方を設計し直しました。
タイルーフは、設計段階から
「屋根材を傷つけずに取り外せる構造」
にしています。
屋根材を直接釘で留め付けず、
ストッパー金具を固定ビスで留め付けることで
屋根に固定します。
「固定する」だけでなく、
「取り外す」
「再施工する」までを
製品設計の段階から考えました。
ストッパー金具でタイルーフの
後端を屋根下地に固定する
ストッパー金具にタイルーフの
前端を挿入する
ストッパー金具でタイルーフの
前端と後端を屋根下地に固定する
屋根は、屋根材、固定部材、防水部材、下葺き材など、様々な部材で構成されています。
屋根材だけが耐久性に優れていても、他の部材の耐久性が低ければ、屋根全体の耐久性は低くなり、屋根全体で各部材のメンテナンス計画が必要になります。
タイルーフでは、屋根を構成する全ての部材をひとつの「屋根システム」として考え、屋根材だけでなく他の部材も耐久性を考慮して部材の選定を行っています。
紫外線が当たる部材、当たらない部材など、それぞれの部材が使われる環境から劣化要因を考慮し、60年という長期間、メンテナンスフリーで使用できる部材を選定しています。
さらに、屋根システムとして、60年後の再利用・交換・リファービッシュ・リサイクルまでをあらかじめ設計しています。
60年ごとに
「葺き直し」を行い、
必要な部材を更新する。
屋根システムを次の60年へ
つないでいきます。
屋根構法を変えることで、「葺き替え」から「葺き直し」に。
タイルーフは、取り外しと再施工を考え、屋根端部の納まりを設計し直しました。
今までの屋根材は、屋根端部で一枚ごとに形状が異なるため、元の位置に再施工することが難しいという課題がありました。
タイルーフでは、屋根の再施工を実現するために、屋根材の寸法と住宅の設計モジュールを合わせることで、屋根端部の形状を規格化する「ルーフモジュール構法」を採用しました。
ルーフモジュール構法は、当社が開発した特許構法です。
屋根端部で一枚ごとに形状が異なる
屋根端部の形状が規格化される
今までの屋根材では、雨仕舞いや固定性能を確保するため、屋根端部に接着剤やシーリング、漆喰などを用いて納めることが一般的でした。
そのため、屋根材を再利用できる状態で取り外すことは、非常に難しい作業でした。
タイルーフでは、再利用を前提に屋根端部を設計することで、取り外しやすく、再施工しやすい屋根端部の納まりを実現しました。
南蛮漆喰が固まることで、のし瓦、冠瓦、桟瓦を固定。
専用金具を専用固定ビスで屋根下地に固定。
再利用のために、
屋根材だけでなく
屋根構法まで設計し直す。
それが、
「葺き直して使い続ける」
という新しい常識へ。
高耐久素材と
サーキュラーデザインで、
世代をつないで
使い続ける屋根材へ。
※ サーキュラーデザインとは、資源や製品を循環させる仕組みを製品に組み込む設計思想です。
使い終えるのではなく、
次の60年へつないでいく。
世代をつないで使い続けること。
それが、タイルーフの最も特徴的な価値です。
再利用するという技術思想は、
住まい手にとっての価値へ変わります。
葺き替えでは、既存屋根材の撤去・処分と、新しい屋根材の購入が必要になります。
タイルーフは、使える屋根材を再利用することで、これらの費用を抑えることができます。
長く使える屋根材は、建物とともに役割を終える必要はありません。
住まいを受け継ぐとき、タイルーフもまた、次の世代へ引き継いで使うことができます。
屋根材を「消耗品」ではなく、
次世代へ引き継げる「資産」へ。
住宅が役割を終えても、再利用可能なタイルーフには資産価値が残ります。
甍エンジニアリングが資産として買い取り、リユース品として再販売することで、その価値を次のユーザーへつなぎます。
世代をつないで使い続けることは、
住まい手に多くの価値をもたらします。
メンテナンスコストを大幅に抑え、
屋根材を資産として次世代へ引き継ぎ、
住宅が役割を終えたら買い取ってもらう。